☆アロマを入り口に、持続可能な環境を!国産精油のプロデュースで農業・林業の仕事づくり

イギリス発祥で、ラベンダーやレモングラスなど、外国製のイメージがあるアロマセラピーの商品ですが、近頃はひのきやはっかなど和の精油(エッシェンシャルオイル)が注目されているそうです。実は、そんなブームに先駆けて、4年前から日本産精油をプロデュース・販売しているブランドが豊中市にあるのはご存知でしょうか?

活動内容

元々アロマセラピーサロンの経営とセラピスト育成に携わっていた古山順子さんが「自分たちが生まれ育ち、暮らしている日本の香りにも目を向けたい」と考え、直接生産者の元へ足を運びだしたのが7年前。そこで昭和時代からの高度な抽出技術を持っているなど、高品質な精油を製造できるのに世の中に知られていない産地にたくさん出逢ったそうです。「これはもったいない!」と使命感にかられ、2018年に国産の精油を使ったオリジナルの商品をつくり、販売するブランド「かおりと」を立ち上げました。

四国や九州を中心に北海道から沖縄まで日本中の産地で採れる、ゆずといった柑橘やハーブ、クロモジなどの樹木から生まれた、国産精油や芳香蒸留水、練香水などがラインナップ。日本各地のデパートのイベントやオンラインでの販売に加えて、サロンやセレクトショップへの卸も行っています。古山さん自身が現地を訪れて植物の生育環境やオイルの抽出・保管方法、含有成分を確認し、自信をもって届ける確かな品質の商品は、プロのセラピストからの信頼も厚いそうです。

地域とのつながり・
伝えたい想い

「埋もれていた香りの資源から高品質な商品をつくってエンドユーザーに届けることで、日本の農業や林業の仕事をつくりたい」と語る古山さん。たとえば男性にも天然の香りで気持ちが変わることを知ってほしいと開発した練香水は、「手の届くところにある、小規模な香りの資源を世に出したい」と、なんと豊中市内の農家が育てるレモンを使用しています。
また北九州でレモンシロップを作った際に廃棄されていた無農薬レモンの果皮や、丹波篠山で枝打ちや間伐で廃棄されるひのきの枝葉を商品づくりに生かすなど、資源の循環にも力を入れています。


さらに丹波篠山では、ひのきやクロモジの産地で出逢った仲間と自然を楽しみながら山林資源を地域内で循環する仕組みづくり「丹波篠山 森の恵みプロジェクト-konomori-」も立ち上げ、草木染めやアロマオイル作りといったワークショップを通して森づくりを進めたり、クロモジの芳香蒸留水を使ったオリジナルビールなど自生する植物を生かした商品開発も展開しています。
加えてイベント出店時のディスプレイに精油には使えないナラやイブキといった木の端材で作った棚を使うなど、香り以外の資源の活用にも取り組んでいます。

これから・・

2022年7月には、「オイルの効能や成分などについて正しく知って、有効に使ってもらいたい」という思いから、サロンを月に数日間解放し、精油のお話会や蒸留体験、入浴剤づくりといったワークショップなどもスタートしたところです。
また、商品づくりでも新たな精油のプロジェクトを進めているところだそう。
ブランド名の”と”に込めらた、「香りを軸にいろいろなコト、モノ、オモイを繋げ、広がってゆく」という願いを着々と叶えている古山さん。千里阪急はじめデパートのイベント等への出店も予定されているので、ぜひ足を運んで、直接一つ一つの商品にまつわるストーリーを聞いてみませんか?

取材日2022年7月8日

ブランドの詳細

住所:〒560-0011 大阪府豊中市上野西2-14-27
URL: https://kaorito.jp/