活動内容
原田城跡に建てられた昭和の建築物である旧羽室家住宅(国登録有形文化財)。この住宅の管理運営を担っています。毎週末、土曜日と日曜日の開館日に、市民ボランティアが常駐し、行事や施設案内、清掃などに携わっています。
たくさんの雨戸を開け閉めするのも、大切な仕事。敷地が広いので、清掃も大変です。日常的な管理だけでなく、文化講座やコンサート、縁側サロンや子ども広場、美術展などなど・・子どもからお年寄りまで、地域の人々が気軽に参加出来て、交流したり学んだりすることのできる「場」づくりを積極的にすすめています。
縁側サロンでは、ゆったりと交流出来るよう、お茶やコーヒー(有料)の提供も行っています。訪れた人は、まるで昔のおばあちゃんのおうちに行ったような、ゆったり、ほっこりした気持ちになることができます。また、「とよなか・歴史と文化の会」では、不定期で他地域の建造物を見学する勉強会も行っています。
伝えたい想い
「人との出会い」「学ぶ楽しさ」「文化とのふれあい」を三本柱に、さまざまな催しを展開していきたいとのこと。中でも、「縁側サロン」という自由な語らいの場では、講演を聴いた後、コンサートを楽しんだ後などに、その余韻に浸りながら参加者同士が気軽に話し合える場になってほしい、と代表の山田さんは話します。
また、ゲストスピーカーを囲んでお茶を飲みながらのおしゃべりすることで、身近な芸術や文化にふれながら、文化交流をすすめていきたいそうです。
今後も、史跡・文化財としての良好な状態を保ちながら、歴史や文化といったテーマだけにとどまらず、環境や福祉、子育てなどさまざまな分野の交流が出来る場所として、また人と人が出会い、新しいとりくみが生まれる場所として発展させていきたいと、語ってくれました。
取材日 2010年3月6日
再訪問
2009年の設立から5年。2012年1月にはNPO法人となり、来館者も年間延べ2,500人と増加中で、活動もぐっと広がっていると聞きつけ、お話をうかがってきました。
現在は、原田しろあと館を拠点とした市民の交流を通したまちづくりに加えて、「まち案内」が新たな活動の柱となっているとのこと。原田しろあと館を飛び出して、より広い範囲で歴史や文化など豊中の魅力を発見するとともに、それを多くの人に伝えています。2012年の秋には、全11回で「豊中まち案内人・養成講座」を開催し、10数名の観光ボランティアガイドが誕生。市主催のイベントで、路地や公園、商店街などを紹介するまち案内ガイドとして協力したりと、大活躍中です。最近は他市からの依頼などで、土日以外の活動も多いとか。
ほかにも、歴史的価値のある拠点を活かして都市活力創造室のイベントに協力するなど、豊中の魅力を発見・発信し続けてきた「とよなか・歴史と文化の会」しかできない形での行政との連携が増えています。
そして2014年度には、新たな活動の柱ともいえる、能勢街道周辺の景観を調査する4年計画の企画がスタート予定です。これは都市活力創造室、環境政策室、中部地域連携センター、都市計画室、地域教育振興室という市の5部局との共催で、その成果をまちづくりにつなげようというメンバーの粘り強い働きかけで実現した、画期的な事業となっています。「歴史を知ることで、身近な生活が楽しくなります。若い人にその魅力を発信していくことで、後継も育ってくれたら」と代表理事の吉岡さん。また、古文書講座の成果をまとめた冊子を3月に発行予定です。
人のぬくもりや懐かしさを感じられる空間が魅力の「原田しろあと館」。この空間に惹かれたミュージシャンの「ここでコンサートをしたい」というリクエストに応えた企画も増えているとのこと。「今後は市内にある大阪音楽大学との連携も考えています」と、設立時からのスタッフである副代表理事の安藤さん。まだまだ新しい展開が期待できそうです。
活動日
取材日 2013年12月23日
開館時間 土曜日・日曜日 12時~16時(月によっては、変更有り)
☆詳しくは、広報とよなかもしくは「しろあと通信」、下記ブログにて確認ください。
連絡先
NPO法人 とよなか・歴史と文化の会
電話06-6841-3725
http://4415.info/index.html