活動内容
第二土曜日。いつもはひっそりとしている観音池公園に、自転車がずらりと並び、子どもたちのはしゃぐ声が響き、お母さん方やお年寄りのおしゃべりも聞こえます。申し込みも参加費も不要。通りがかった子ども達は、誰でも気軽に参加することができます。
この日は、牛乳パックを使った万華鏡作りと葉書を使った笛作り。どちらも身近にある廃材を利用して、魅力的なおもちゃができあがります。教えてくれるのは、ふれあいネットのボランティアさんや地域のおじいちゃん、おばあちゃん。子どもたちの素朴な疑問一つ一つに丁寧に答えながら、一緒になって作ります。出来上がった時の子どもたちの表情は、本当に嬉しそう。そして、その笑顔を眺めるおじいちゃん、おばあちゃんの表情もまた嬉しそうでした。
できるだけ費用はかけないために、身近にあるものや自然にあるもので自由な遊びを工夫しているそうです。活動費は産直野菜売りをしたり、バザーや豊中まつりにお店を出したりしながらつくっているとのこと。子ども達にもふれあいネットのみなさんの「物を大切にする」気持ちが伝わっているように感じました。
また、子どもだけでなく、地域の人達もたくさん集まって来ます。古布を裂いて草履作りを教わる人。その横で、「わたしは器用なことが苦手だからね~」と談笑するおばあちゃん。子ども達の遊び道具を持ってきたり、お手伝いをする保護者のみなさん。ブルーシートの周囲は、世代を越えたさまざまな人達が、思い思いに楽しみながら交流していました。 輪には入れなくても、遠巻きに眺めながら公園で遊ぶ子どももいます。誰かが見守ってくれているという安心感があるのでしょう。ふれあいネットさんが作る賑わいが、地域の安心や安全にもつながっているのだと実感しました。
伝えたい想い
地域の大人が見守る中で、自然に囲まれながら、子ども達が想像力豊かに安心して遊べる「場」をつくりたいと願って始められた「かんのん池公園で遊ぼうよ!」。今年で3年目を迎え、初期に参加していた子ども達の中には、小学校を卒業した子どももいるそうです。数年前までは雑草がぼうぼうとしげり、暗い雰囲気の公園でしたが、このとりくみを始めてから、公園の雰囲気も明るくなりました。
代表の松野さんは、「子ども達には、学校とは違った空間の中で出来るだけダメとは言わずに、自分の責任で自由に遊んでもらいたい。その中で創造力を引き出していきたい」と語ります。 また、子ども達と接することで、子どもの発想やアイデアから大人が学ぶことも多いそうです。「遊び」を通じて、さまざまな世代が交流し、地域でのあたたかい学び合いが実践されている素敵なとりくみでした。
取材日 2010年9月
活動日
毎月第二土曜日 午後1時から4時まで
場所:観音池公園(大池小学校裏 豊中市本町5丁目)
*「かんのん池公園で遊ぼう!」の他に、「大人とこどもの音楽会」などの子育て支援、産直野菜の販売、高齢者や障害者福祉に関わる活動などを積極的に行っています。
*冬から介護タクシー事業も始めます。
詳しくは、団体HPをご覧下さい。
連絡先
特定非営利活動法人 ふれあいネット
事務所 大阪府豊中市蛍池中町3-9-22
(蛍池中央市場内 阪急蛍池駅徒歩3分)
Tel:06-6846-5116 Fax:06-6846-5325
npofur@npo-fureai.net
- 投稿タグ
- 市民のESD活動, NPO法人 ふれあいネット, 観音池公園