開催日:2010年1月14日 13:45~15:20
対象:千成小学校6年生
講師:親学習ファシリテーター 伴野多鶴子さん、中原直子さん、仲峰子さん
場所:千成小学校 多目的室
親と子、親と親同士のコミュニケーションが希薄になっている昨今、子育てに関するさまざまな問題について「親が学ぶ必要がある」と大阪府教委が作成した「親」をまなぶ、「親」をつたえるというテーマの学習教材。
その中の一つで、命の大切さや愛情、思いやりなどを考えるワークショップが「卵のワークショップ」です。
豊中では、とよなか地域家庭教育協議会のとりくみとして、親学習リーダー養成講座を修了した伴野さんを中心に、2006年度より高校や中学、小学校、地域などさまざまな場所で親学習を展開しています。
卵のワークショップについては、子どもたちによりわかりやすく伝えられるようにアレンジを加えた豊中オリジナル版。学校現場で授業に取り入れられる事例も少しずつ増えてきています。
ワークショップの様子
(対象者や人数により、内容は変わります)
昨年度に引き続き、今年で二回目となる千成小学校訪問。今年も6年生を対象に総合学習の時間で授業を行いました。
子どもたちは、グループに分かれて席に着きます。
何が始まるのかな?ドキドキ。
ファシリテーターからの自己紹介後、4つの約束(卵のワークの中で大切にしたいこと)を確認しあいます。
赤ちゃんって?みんなでイメージをふくらませます。
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赤ちゃんを実際に抱っこしてみます。 どんな感じかな? |
もし、赤ちゃんの親だったら・・ 赤ちゃんのプロフィールを考えます。 |
卵を赤ちゃんに見立ててあたためたり、預け合ったりします。
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それぞれの場面での気持ちを考え、まとめます。 | グループごとに発表。 人に接する時に、大切なことって何だろう? |
最後に「子は親の鏡」という詩を読んで終了。 さすがは、6年生。グループワークも協力し合い、さまざまな「気づき」がありました。
伝えたいこと
(ファシリテーター伴野さん) 命の尊さや人に接する時に愛、愛情、友情、思いやりの気持ちを大切にするということを感じとってもらいたいです。また、地域のおばちゃんが学校に入ることによって、学校と地域との壁がなくなっていくのが嬉しいですね。
足を運ぶ度に、先生方も笑顔で迎えてくださるようになりました。先生方にとっても、普段の授業では見ることのできない生徒達の表情に出会うことが出来、良かったと言ってくださいます。
学校と地域と家庭を結ぶきっかけとして、このようなとりくみがもっと豊中で広がっていってほしいと思います。
授業を受けたこどもたちから、ファシリテーターへのお礼の手紙
取材を終えて
ワークショップ形式の授業に対して、はじめは子どもたちがとまどい気味でしたが、伴野さんのユーモアあふれるトークで雰囲気も和やかに。ワークを進めるうちに緊張がほぐれていきます。
生まれたての赤ちゃんとほぼ同サイズの人形が出てくると、歓声が上がります。「かわいい!」「気持ち悪い」「重いよ~」感じ方は、さまざま。
グループファシリテーターの中原さんと仲さんが、子どもたちのフォローをしながら、徐々に「親」としての気持ちに移行するよう手助けし、卵が「命」になっていきます。この一連の丁寧なプロセスを経ることで、子どもたちの心の中に自然と「愛情」や「思いやり」の気持ちが育まれていくのだと感じました。
この授業を終えた千成小学校の子どもたちは、きっと帰ってから家族に今日のことを話してくれていることでしょう。卵のワークをきっかけにコミュニケーションの輪が広がり、家庭や地域での学び合いが深まることをますます期待します。
取材日 2010年1月14日
お問い合わせ
豊中市教育委員会生涯学習推進部地域教育振興室 Tel06-6858-2582