11月の最終週、豊中市二葉町にある特別養護老人ホーム「淳風とよなか」の屋上で、「庄内西ドリームキッズ」*主催の観望会*が行われました。そこにゲストとして呼ばれたのが「天文倶楽部 地球の空から」の皆さん。今回は代表の坂井さんに、『天文倶楽部 地球の空から』を立ち上げたきっかけと活動への思いを伺ってきました。

活動の様子

『天文倶楽部 地球の空から』は年間を通じて、望遠鏡の使い方講座や観望会*を開催しています。
取材当日は雲ひとつない晴天に恵まれ、薄暗くなってきた空には南から西にかけて明るい星が3つ姿を現し始めました。開始前、屋上に運び上げられた機材を大学生も含めた7名のスタッフの皆さんが手際よく組み上げ、それぞれの星に向けられました。その後、約20名の子どもと保護者が集まり、坂井さんの合図で観望会が始まりました。
スタッフのサポートの元「三日月のような金星」「環がある土星」「シマシマ模様の木星」など肉眼ではわからない星の形が天体望遠鏡ではっきり観ることができ、参加者は「この光ってるやつ?」と不思議そうに眺めたり「早く見たい!」と興奮が抑えられない様子だったり、子ども達も大人も大興奮のひとときでした。

大切にしている想い

坂井さんが『天文倶楽部 地球の空から』を立ち上げ、活動を続けている理由は、次世代に望遠鏡を扱う技術を伝えることはもちろんのこと、天文の知識や星空の美しさにも興味関心を持ってもらうためです。というのも、インターネットで瞬時に情報が得られるようになった現在、実際に自分の目で見て、肌で感じる体験の場が減ってきているからです。夜間でも街の灯りが絶えない都会育ちの子どもたちにとって、肉眼で星を見ることさえも難しくなりつつあります。この状況を危惧し、少しでも子どもたちに星空の美しさに触れる体験の機会を作れるよう、豊中市のいこっとサポーター*に団体登録して、市内の子どもの居場所と連携して観望会を開催することにしました。活動の場が広がったことで、これまで関わることのできなかった人たちにも天文の知識や星空の魅力を伝えることができているそうです。

坂井さんは、「望遠鏡の組み立てには高度な専門技術がたくさん詰まっていて、実際に触ってみないとなかなか伝えられません。そのため、市民や学生を対象に望遠鏡操作の講座を積極的に開催したり、大学生をスタッフに迎えたりしています。ここで知識や技術を習得した人たちが、全国各地で観望会を開催し、星空の魅力を広げてくれたら嬉しいです」と話してくれました。

得たい情報がすぐ手に入るのが当たり前になりましたが、それでも自分の肌で触れ、心動かされた体験とは代替できません。皆さんも、『天文倶楽部 地球の空から』の活動に参加して、星空を観る楽しさをぜひ体験してみませんか。

(取材日 2021年12月6日)

連絡先

天文倶楽部 地球の空から 代表:坂井 誉志夫 herlock.j.200@gmail.com
*庄内西ドリームキッズ 淳風とよなかの地域交流スペース「夢日記」で活動するボランティアグループ 主に、子どもの居場所として「子ども食堂」や弁当配布、イベントなどを行なっている。

リンクhttps://toyonaka-ikotto.net/2021/05/31/yume-nikki/

*観望会 望遠鏡などの天体観測機材を用いて星や空を見る会のこと

*いこっとサポーター とよなか子どもの居場所ネットワーク「いこっと」に登録し、子どもの居場所に技術や知識、資源の出前を行う人や団体のこと